鎌倉 Traveling ⑥ 江ノ島ラストデイ

3日目。鎌倉も今日で最後だ。鎌倉ゲストハウスで最後の朝。昨日のゲストの方に朝食を作ってもらった。ありがたし。お返しにマッサージをした。チェックアウトは10:00。なんだか名残おしい。昨日とおとといと一緒だったスタッフさんにも、「楽しかったです」と言ってもらえた。自分が去ったとしても、今日は今日のメンバーで今夜はなんかある。そう考えたら物悲しくなってきた。とはいっても時間がくるので、出発する。

梶原台から歩いて長谷へ。昨日自転車で通った道だ。鎌倉の魅力は、この山々だと思う。津山と比較しても、緑が多い。正確に言うと街から緑が近い。そういったかんじ。バスで移動するのはもったいない。清い空気を吸いながら、歩いて浄化されていく。こういう環境にいたらどれだけいいだろう。だが、いまのところ自分は多い観光客の一人だ。一応、鎌倉の大仏前を通ったが200円したのでスルーする。高い。鎌倉の大仏前の通りは観光客狙いのお店が多かって、やはり一本路地を入ったところのお店のほうがステキだ。手紙舎の鎌倉支店があったが開店前だったので入らなかった。

鎌倉の老舗カフェ、ディモンシュも行く。なぜか本も持っていて、ディモンシュが発行していたフリーペーパーをまとめた本まで家にある。聖地めぐりに行ってみた。朝早くからオープンしていて、朝の時間帯だと一杯300円らしい。こりゃいいや。

朝10時くらいに鎌倉駅につく。小町通りに入って行って(今回はgoogle mapsをつかった)一本はいった筋だった。あった!この看板やー。緑色のなんだからぐわっとなった絵。よっしゃいってみよう。くらいのテンションだったかな。正直もののついでくらいの感じだったかもしれない。入ってみるとほぼマダムで満席だった。あちらこちらから、Twitterのタイムラインのような、とりとめもない会話のうずまきが巻き起こっていた。僕が入店したと同時に、一組のマダムが席を立ったのでそこにすわる。が、どうやらカウンターに先に注文しに行くスタイルのようなのでカウンターに。さわやかなスマイルの女性が接客してくれて、「にぎわってますね」と話しかけると、「ええ」とスマイルで対応してくれた。人がさわやかだ。本によると、ディモンシュでは過去にスタッフといざこざがあり楽しくなかったと店主の堀内隆志さんが語っていたが、この人の笑顔を見ていると今はうまくいってるように感じる。人が場所を作るんだ。

珈琲を注文すると、「少々お時間を頂きます」と言われたので、雑誌を読んで待っていた。ドリップで、と注文の時に言ったのだが「コーヒーメイカーですがよろしいでしょうか?」と言われた。スタッフが女性と男性の2人でまわしていたので、さすがにこの人数だとムリだろう。店主さんもきっとドリップで淹れたいだろうに、葛藤があるんだろうな、と想像しながら雑誌のページをめくる。隣のマダムが「青山学院は英語さえやっとけば大丈夫・・・」とか学歴の話をしている。そこら中からぴーちくぱーちく聞こえてくるので神経がざわつく。こういう一つのフロアに多人数がいるとイライラしてしまう性分だった(特にマダム)。僕も話したりするのは好きだが多すぎると脳内が処理できなくなってしまうので嫌になってしまう。珈琲をのんで、足早に店を去ってしまった。今度はあまりお客さんがこない時間帯を見計らってきてみよう・・・。

その足で鎌倉海岸まで出て、再び江ノ島へ。途中幾度もよさげなカフェがあったが予算の都合上もありともかく江ノ島まで向かうことにする。再び歩いて稲村ケ崎まで出てたんだったかな?「BASIC」みたいなカフェの前を通る。昨日自転車で通りかかったときも気になっていた。今日歩いて通ってみると店の見える場所にカジモトのレコードが飾ってあるのではないか。見つけたとたん、引き寄せられるように店に入る。カジモトやディラのレコードが飾ってある。入ってしまったので、今日二杯目の珈琲を頼んだ。エスプレッソにしたんだったかな。

カジモト(Quasimoto)・・・西海岸のトラックメイカー、MadlibがMCの時に使う変名。自分の声が好きではないらしくて、ピッチを上げて声を高くしている。ライブ時の動きとフロウが独特でみもの。

見てみるとレジのところにカジモトのフィギュアがあるではないか。あのキリンに胴体がついたようなやつ。初めて見たので「これどうしたんですか?」と聞くと「友達が作ってくれました。よくできてるでしょ」と三宅洋平似のご主人が答えてくれた。アンオフィシャルなのによい出来映えだった。飾られたレコードを見てみると、スラムヴィレッジやら、西海岸のヒップホップレコードが多いことに気づく。「西海岸にいたんですよ」と三宅洋平似のご主人。「J DILLAが亡くなった年に西海岸がいたんです」。それは2006、7年のことだったか。僕は死後、ディラのファンになったミーハーだが、当時はすごい騒ぎだったんだろうな。ご主人にレコードのディグなら横浜がいいですよと教えてもらう。昨日も鎌ゲスで横浜がええよとゲストさんに教えてもらったので、江ノ島のあとに横浜に行くことにした。

江の電を使って江ノ島駅へ。そこから二度目の江ノ島へ。京都みたいな大きなお宮の向こうがあると教えてもらった通り、お宮のいったところに階段があり、先へ進んだ。かなりきつい階段ばかりでしんどかったな。お店もあったし、家もあった。ここに住んでいる人の気持ちを考えるとなんだか楽しかった。どういう人間関係になるんやろうか。元々ここに住んでいるんだろうか。

途中、石造りの神社みたいなところで年配の男性三人が「ほら、リスがいますよ!」と騒ぎ立てていた。「どれですか」と訪ねてみると、「ほら、あそこの木です!あッ、」もういってしまった!」ということでタイミングを逃してしまった。残念。そのまま進んで島の向こう側の先端へ。

この場所もこの旅のハイライトだった。小一時間ほどまどろむ。藤沢の海岸がみえる。あ、いや、あれは湘南というやつか。ここまできたのか。海と空を見てぼーっとする。フジツボの群生が目に入る。人の街みたいだった。人間にも関係があるのだから、やはりフジツボにも関係があるのだろうか。あのフジツボとは気が合わない、あのフジツボとは無二の親友だ、みたいな。

なぜこうも海を見てると気持ちいいのだろう。しかもやはりスポットごとにまどろみ度がちがう。しばらくまどろんでいたい。気が詰まっていたのか、焦っていたのか。心がスーッとメントスのようにさわやかになっていくのであった。

まどろみの後せっかくなので藤沢へ。ここがダイナリデルタフォースで有名な藤沢か。水族館みたいなところもあり、イルカショーをしていた。街並も、やはり鎌倉と空気がちがう。こんなに近い街同士で海もあるのに、鎌倉、逗子、葉山、藤沢でなぜこうも空気感が違うのだろう?

江の電へ乗って鎌倉へ向かい、そして鎌倉を後にした。午後4時だった。北鎌倉で降り、初日のさわやかな空気感を歩いて味わう。住むならここらへんがええかなあ。山側がええかなあ。大船駅へ向かう。大船駅はなんというか、大阪みたいな雰囲気だった。歩いている人の種類も全然ちがう。

横浜に夜ついて、中華街のドープな雰囲気のバーで飲んだ。まったく中華感がない。歩いていると黒人の女の子が目に入って、「おもしろいお店なんではいてってください!」とわたわたしながら声をかけられた。聞いてみるとホステルもやってるらしく、週末でも2500円とのことだった。安!ってなったが満席。一階部分のバーで飲む。最上階で展示会をしていて、絵を描いている人とかと飲んだ。しかもその人は鎌倉出身だった。縁のラインがつながってるなー。ありがたい。鎌倉の話を聞くと、昨日便意を催したトンネルが有名な恐怖スポットであったり、「ラム」という店が地元の人がつどうバーで有名と教えてもらった。こういう人伝いのアナログの情報のほうが貴重だ。

わたわたしてた黒人の女の子がとてもかわいらしく、歌も歌っているようだった。背中にタトゥーを入れているという。海外の人は刺青に対する感覚が違う。「わたしがいま一番必要なものを掘っているの」と言うので、見してもらったら漢字で「勇気」と掘られていた。

横浜で一泊して、翌日の東京のバスで津山に帰った。帰ったその日も津山でブックマーケットをやっており、本を売った。その一画の空気感はとても鎌倉に似ていた。気持ちいい場所には気持ちいい人たちが集う。そしてその空気感を街全体に広めれば、もっと津山はよくだろうな。

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