テープとストリーミング

あなたはいま、音楽をどうやって聴いていますか?ほぼ全ての読者が、スマホが主だと思います。そういった時代の中で、ソフトとはなにか。一考する価値はありそうです。今回は、カセットテープについての記事。

中目黒waltzという、東京にあるカセットテープ専門店のインタビュー記事がアップされていました。このお店のインタビュー記事は開店当初から多く、注目度の高さを物語っています。カセットテープ専門店のなにがここまで人の関心を引くのでしょう?カセットそのものより、店として成り立つのか、というところにキーがありそうです。

https://www.itmedia.co.jp/business/spv/1902/13/news019_6.html

音楽を聴くありがたみ

私自身もwaltzをwebで知ってからというものの、気になっていました。去年の鎌倉旅行のついでに東京に寄り、同じ日に原宿のBEAMS Recordと共に立ち寄った覚えがあります。初めて訪れた中目黒は住宅街で、Googleマップを頼りにしながら、本当にこんな場所にカセットテープ屋があるのかと疑問に思いながら辿りつきました。そう高くはないマンションが並び、日差しのいい運動場や川があったように思います。その先にワルツはありました。あった、本当にあった。よかった。仮想現実ではなかったのか。

中に入ってみると、カセットテープの棚、ラジカセの棚、古い音楽雑誌の棚。印象としては、カセットテープ専門店というより、趣味のいいヴィンテージショップという趣が強かった。古いものをいいものとしている価値観が、整理されてプレゼンされていました。

カセットテープはヒップホップ、ジャズの名作がテープとして販売されていました。価格も2000円前後。マイルスデイビスのカセットテープなんか初めてみて、たしかにこれは欲しいな、と思わされます。音質は別にしても、モノとして素晴らしい。

ラジカセも恐らく修理されたもの。古本の音楽雑誌も、丁寧に陳列されていました。

音楽雑誌の棚に、強いヴィジョンを感じました。インタビューにもあるように、店主は発信したいという思いがあるそうです。この店もきっと、ある種の発信なのでしょう。メディアはそれ自体がメッセージです。こういうお店があれば、東京圏で生活してみたいなと思えます。

hatis 24がうさぎ!の読書会で学んでいることですが、これだけゴミが出ている社会の中で、最早新しいモノを作る必要はないのです。すでにあるものを直して使えばいいし、もしくは代用すればいい。

新しいものだけがカッコいいだけではない

わたしたちはCMなどのイメージ戦略によって、新しいモノがカッコいいという洗脳にかかっています。どんどん消費しろと。古いものには目もくれず新しい商品を買っていました。ですが、ひとりひとりが時間を削ってまでどんどんものを作ってお金を回す社会には限界がきています。

こういった店が人気なのも、消費社会の転換期を示しています。

インタビューの中で、店主は月に1000円払って聴き放題でストリーミングで音楽を聴いたとしても、ありがたみがなく、次第に聴かなくなっていく、と語っていました。

私はSpotfyのユーザーです。ストリーミングサービスを使用していて、人生で1番多くの種類の音楽を聴いています。特に、新譜を聴く機会は格段に増えました。アーティストもストリーミング上で聴いてもらえるように、一曲単位のシングルリリースが多い。最新のUSヒップホップを追いかけていれば、毎週毎週ニュースがあり、飽きることがありません。ただ、キリがない。

私はSpotfyのプレイリストをよか使用しています。お気に入りは、Creamy,Sleep,Mellow barsあたり。有力なプレイリストをフォローしておけば、更新が頻度よく行われているので、効率よくいい曲に巡り会えます。好きな曲もふえました。

ですが、ひとつ気になっているのは、アーティスト名を覚えれなくなったこと。ストリーミングで気づいたことは、本当に、本当に世の中にはいい曲やアーティストが溢れている、ということです。知られている、知られていないに関わらず。

1000円聴き放題というのは、スシロー食べ放題と一緒で食べきれないのです。情報が多くて追いつかない。

レコードやCD、テープ。制限があるソフトというのは、消費の身の丈にあっている、ということではないでしょうか。情報が多すぎるのです。ですから、これから情報をどこでシャットアウトするかが大事だと思います。

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