湘南移住記 第二十三話 「ついに鎌倉」

おひさしぶりです。いろいろあったため、筆が遠のいてました。とりま、3月に行った湘南視察から書いていきます。

深夜バスの恐怖

三月。長きにわたる派遣が終了。おかげでお金は貯まったが、結局やるんじゃなかったという思いに終わった。終了時、レギュラー派遣(謎のワード)の対応で心からそう思った。自分なりにやったつもりだがなんやねんその感じってなった。世話になった人もいるので一概にとは言えないが、はーってなる。もう二度と仕方なしには働かない。やりたくないことをやって低賃金、こんなループは抜け出してやる。したくないこをしないという決心も必要だ。

3月2週目。女将と湘南へ視察へ。女将はこの時点でお金なし。遠征費をほぼ私が出す。あとで返してくれるみたいだ。移動手段は一番安かった深夜バスを選択。岡山市まで出て、そこから横浜まで。個人的に朝から空いてる新宿の老舗喫茶店に行きたかったが、女将に却下される。東京はまだ危ないとのこと。

これから湘南に乗り込む女将

女将の仕事が6時まで。たしかその前にプチげんかになっていたがふつうに仲直ってた。6時20分くらいの津山駅発。ギリギリだった。女将がなぜか30分発だと勘違いして、のしのし歩いてくるからダッシュしてなんとか間に合った。

汽車の中には人がわりといた。なんとか空いた席を見つけて、座る。関西の電車にはないが津山の記者には4人席がある。隣におばあちゃんたちが座ってて、かなり騒々しかった。近頃の若者なんていうが私の印象だとマナーを守らないご年配の方は多い。世代の差もあるだろうが、我を通す人が多い。若い人のほうがよっぽど気を遣ってくれる。寝ている年配の方がいて、ケータイの音が鳴りっぱなしなことに気がついてないから、そっと声をかけた。

岡山駅に到着。バス集合場所は西口なので、奉環町でメシ。奉環町はなぜか夜に来ることが多い。KAMPでカレーを食べる。岡山のカレー屋はご飯を長方形に盛る店が多いが、トレンドなのだろうか。大阪ではあまり見かけなかったスタイルである。副菜は4種。インド料理と言うより、ピクルスだったかな。米はクミンかサフランで炊いてある。香りがふわっと鼻腔をくすぐる。一口。か、かれえ。あまりの辛さに水と副菜をかきこむ。辛さのあまり味をあまり記憶出来なかった。スパイスカレーを店で出しといてなんだが、辛いのが苦手だ。

食ったあと、女将に再度、移住の意思の確認をする。確認をしすぎだと言われたが、そこが食い違ってはいけまい。湘南に入ったことがないので雰囲気を知ってみたいとのことだった。夜9時、岡山を出発。翌朝5時半に横浜駅着。8時間半の行程。

今回はトイレ付きで三列シートのちょいいいバスを選んだ。トイレがないとすこし嫌だったし。席ひとつひとつにカーテンの仕切りがあるが、何の配慮なのかよくわからない。トイレはひとつしかなくしかも行きづらかった。みんな寝てるし音を立てずに行かなければならない。このとき、私は頻尿になっていたので一度一度出し切る形だった。

車内も満員でしんどめ。けっこうきつい。しかも前のやつがシートを傾けて狭かった。さすがに途中のインターで言ったら直してくれた。気弱だが素直そうな、髪が七三分けの青年だった。

気分が高揚してなかなか寝付けない。ああ、ホントに鎌倉に行けるんだ。このブログでも3年ぶり。嬉しさのあまりギンギンになる。夜2時くらいからずっと起きていた。バスの真ん中くらいの席から、運転席の上の時計を見て、湘南での暮らしをイメージした。なんのツテもない見知らぬ土地で、女将と3匹の猫と暮らす。新しい家族もできよう。家も手に入れたい。自分の人生の中でも一番大きな変化で、勝負だ。楽しみで仕方がない。高揚しすぎて、初代ローマ皇帝について調べた。

先程、意思を確認したが、今回は女将に湘南を見てもらうという目的である。湘南移住計画の鈴木さんに連絡して逗子の物件をひとつ見るが、何より女将に気に行ってほしい。住むわけやし。隣の女将はiPhoneでジャルジャルの動画を見てクックッと忍び笑いをしている。動画の後は、最近ハマっているドンケツという極道漫画を読んでいたらしい。

そうこうしているうちに横浜到着。

だれもいない早朝の雨のみなとみらい

朝の横浜を歩く。薄暗い。しばらく温かい日が続いていたが、この日は特別寒かった。軽装で来たので寒さが身に染みる。時間帯的にすぐ鎌倉についてもなにもないし歩いた。どこかよくわからんが歩いた。寒くて何処かに入りたいが、コンビニが見当たらない。どうやらオフィス街のようだった。やたら長いトンネルみたいなとこがあって、壁には芸術作品のようなグラフティと、いたちごっこに芸術を消した痕跡が残っていた。願わくば、コロナ以後の地球はアートが溢れる惑星になって欲しい。先日亡くなられたスカーズのスティッキーのタグがあった。そういうのもリアルタイム感がある。

来るのは二回目だが、横浜もでかい。予算に都合上、横浜に行くパターンもある。横浜はなんかわくわくする。初めて神戸にきた時を思い出す。どこに何があるかわからないダンジョン感。神戸は10年住んで大体わかってきたから、ワクワク感は薄れていった。その代わりにホームタウン感と懐かしさを得た。

横浜のビルは大きく、ランドマークっぽい横浜タワーっぽいのはことさらに大きかった。その前にガソリンスタンドがあって、ここにガソリンスタンドを作るには地価的に大きな予算だったに違いない。朝からガソリンスタンドは開いていて、おそらく徹夜で働いているであろうおじいちゃんがいた。こんな華美な街なのに、そんなによくない暮らしをしている。津山では暮らしの層に幅がないので格差を感じないが、横浜はてっぺんがすごすぎて差がざんないことになっている。私が長らく住んだ王子公園も山側に行けば行くほど金持ちの家になっていって、やはり差があった。これも都会で感じる寂しさの一つである。しかし、このおじいちゃんはガソリンスタンドに救われてるんだろうなあ。頑張ってください。

みなとみらいにきたということは、横浜駅から出て一周してきたのかな?横浜駅から近い小さな駅に着いた。すると、朝から長蛇の列が並んでいる。これはいつか見た東京駅の地下ラーメン屋に早朝から並ぶ人たちと同類か。思い切って列の最後尾の人にこの行列はなんなんですかとい聞いた。ラーメン屋ではなくエレベーターに並んでいるとのことだった。なんかすいません。

朝6時半。小さな駅の改札口。鎌倉へは300円くらいで安かった。宵闇も晴れて、街が動き出していた。女将と共に鎌倉へ向かうのだ。

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