湘南移住記 第四十話 「視察③」

バスのカーテンから朝日が溢れる頃には、もう東京に入っていた。先程から、渋滞につかまり一向に進まない。朝7時半到着予定が、8時に到着した。新宿駅。降りて伸びをした。3月の視察では横浜に止まったので、3年ぶりの東京。緊急事態宣言下なのか、新宿駅でさえ人が少ない。

東京ではコロナ警察の取り締まりが厳しいらしい。人類が初めて直面する事態なので、間違いも正解もない。物事を、優等生的に判断する方が危険なように思える。

新宿駅から、逗子駅までの電車に乗ることにする。いつもの新宿湘南ライン。三浦市に向かうには、久里浜駅で降りて乗り換えれば最短だが、逗子に寄ってみたい。12:00に三崎港あたりの現地に着いておけばいいので、多少時間には余裕があった。新宿から三浦市まで、約1時間半程度。

東京からの下りは、津山線より人がいなかった。全く乗車客がいない。感染の心配もなく、逗子駅に着いた。

逗子〜横浜〜三浦

少し歩いてみようと思い、逗子駅の北口から降りる。この辺りは山の根という地域。空気が尊く、澄んでいる。前回の視察は山の根の物件で、一度来ている。鎌倉にも近いし、のどかでいいなあと思った場所。逗子側の海では、ウィンドサーフィンをよくしていた。その光景にも惹かれた。その後、もう一つ2人暮らし向きの物件が出て問い合わせてみたが、ペット3匹がNGで、今回は逗子にご縁がなかった。

山の根の交差点を右に曲がり、駅側に戻る。駅のロータリー辺りにベンチがあったので、朝食をとることにした。女将が作ってくれたお弁当。ウィンナーと、卵焼きと、大量のおにぎり。おにぎりには、しそわかめのふりかけが混ぜられている。新しい住処をさがすミッションが自分には課せられている。おにぎりを食べて、力が出た。

横須賀駅に向かうバスを見かけた。もしかして、三浦に向かう便があるかもしれない。逗子駅前の信号で、おばちゃんに道を尋ねた。これから三浦に向かうのですが、どうしたらいいですか。そしたら、京急に乗り換えるといいよ。と、南側の道を教えてくれた。優しい。逗子の人は気持ちに余裕があって、人情がある。

3月に来た時、もし逗子に住むなら、ここで買いたいねと、女将と話した魚屋さんを見かけた。津山ではあまりみかけない、発泡スチロールに入った海産物の数々。採れた場所が書いてあって、よく見ると、神奈川のものだけではなかった。腰の折れたおじいちゃん達が働いている。人間は、働くための生まれてきたのだろう。年老いても、社会に役に立てる存在でありたい。

京急に乗り換えて、そのまま三浦市の三崎口駅へ。横浜の金沢八景まで一度出ないといけない。逗子は湘南方面にも横浜方面にも出れるので、アクセスも便利ということだ。

横須賀方面には初めて向かう。女将と出会って以来、初めての場所に行くことが多い。知らない場所に行くのが楽しみという私の性質に、改めて向き合っている。コロナ渦で人々の移動が制限されているが、多拠点生活は夢だ。いくつかの拠点を行き来し、より多くの、知らない場所へ、知らない人と縁をつくる。それが、自分の成長に繋がるということも知っている。これからの人生はそうありたい。

金沢八景で乗り換えて、横須賀方面へ。電車から見る横須賀は、大きい町だった。藤沢も大きかったが、近いものがあるだろうか。三浦方面になると家の数は減るが、お金持ちが建てたような、立派な家がいくつか見られた。

終点、三崎口駅。初の三浦入り。駅にはロータリーしかなく。街の感じがしない。ここから三崎港方面までバスで向かう。物件の場所は白石町。三崎港に向かうには途中、三崎東岡というバス停で降りて、そこから徒歩で物件まで向かうことにした。

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