湘南移住記 第五十話 「いよいよ」

雑誌のインタビューを受けるからhatisを使わせてくれ、という置手紙をもらった。主は、吉田だった。休みだったので受けることにした。週6でバイトを入れたのに、たまたま空いた日を指定するあたりが、吉田の力だ。

珈琲豆が切れているので、生豆をバンコクコーヒーに買いに行くことにした。ネットで仕入れているが、発送に1週間はかかるので、今から仕入れたのでは間に合わない。バンコクコーヒーさんは津山で唯一、生豆を買えるお店。開店当初は沼のバンコクコーヒーまで、1時間かかる道のりを歩いて買いに行ったものだった。今日は、女将と車で向かう。ほんの10分で着いた。

バンコクコーヒーのご主人にたまたま出会した。神奈川に移住するんです、と報告する。バンコクコーヒーさんはフジローヤルの10キロ釜を使っている。福寿湯さんもフジローヤルの1キロ釜を焙煎機を導入したらしい。同じフジローヤルでも、10キロ釜は直火方式で、1キロ釜は半熱風方式。焙煎の風味が変わってくる。私たちは半熱風方式の手回し機を使っている。手回しで慣れて、大型の焙煎を導入するつもりだ。ドイツ製のプロバットがいいが、オリジナルの焙煎機を作るのもいい。鳥取のロースターさんに焙煎機のメーカーによって味が決まってしまうと聞いた。では、独自の焙煎機をつくれば、世界でも有数のロースターになれる。

津山では、大型の焙煎機は珍しい。見学させてもらった。倉敷でデザインをされているOKAY DESIGNINGの岡野さんという方に名刺を頂いた。東京にいたらしい。こういうご縁は大切なので、何か仕事を依頼するかもしれない。

バンコクコーヒーでお世話になった須一さんとひさしぶりににお会いする。三浦に移住することを報告すると、大層羨ましがられた。三浦は津山より田舎なんだけどな。ハイテンションで話してくれるのでいつも楽しい。お店が忙しそうだったのですっと去った。元気でね〜!と言ってもらったが、寂しさもあった。私の持ち金から生豆を300グラム購入する。

喫茶店の主人として、たくさんの人の会ってたんだなあと気付く。それまたかけがえのない出会いばかりで、裏返すと、たくさんの別れがあるということか。

出会いの分だけ成長する。多くの出会いがある喫茶店は、自分にとって、成長の森みたいなものだ。

上達

帰って生豆を焼いた。グアテマラを選んだ。理由は、女将が焼いたことがない豆だから。焙煎の様子をインスタライブで中継する。美咲町のメラニーや田中丸さん、赤穂の524コーヒーの小西さんや東京のロースターの方も見て頂いた。今回は田中丸さんのアドバイス通り、動きを入れたり、女将の奇声を発したりとアクティブに撮影した。エンターテイメントだと、合法的に奇声を発せれるからいい。私が話しかけすぎて、身内ノリになってしまった。次は注意する。開かれた雰囲気がいい。全周囲に矢のように放つ。

12時半に吉田が来た。1時から取材で、待っている間、ヨガインストラクタのヨシさんも偶然来られた。ぜひ話して欲しかった2人だったが、取材が始まってしまった。開店時に一度掲載させてもらった雑誌だった。取材スタッフの方はhatisのことを知らないようだった。取材スタッフは男女ペアで、男性はPGPやレインボーでも会った梶君だった。梶君は私を忘れていた。吉田がやすきと紹介すると思い出していた。神戸のP-pongがこないだ津山に来ていたのを話すと、会いたいすね、と言っていた。

私とヨシさんで話をする。女将は2時から出勤。話していると、飛び込みでお客さんが1人来られ、内藤さんも来られた。こんなバタバタするとは思っておらず、ガスコンロのガス缶が切れて焦る。

女将が5時に休憩で帰ってくるので、晩御飯の支度のために4時で閉めた。夕食は、鮭ハラスと小松菜とカリフラワーのスープ。女将に、魚をスープにするのが好きね、と言われる。生姜と醤油と塩と酢の味付けだったが、チリパウダーとか、スパイスを入れれば良かったかな。或いは、いい塩だけで作るもいいかもしれない。

午前中に電気料金の支払いをしたので、電気が復活し。結局、滞納分は17000円くらい溜待っていて、分割して8000円支払った。残りは月末に女将が払うことになった。残金は私の6000円と、女将の持ち金。今日の売上2400円(うち800円がペイペイ)のうち、1000円を女将に渡した。

中国銀行から、ハンコの証明書類が届いたのだが、3時に間に合わなかった。行かなければいけない。

保険証が届いたので、今日、物件の家賃保証の書類をメールで送信した。この審査に通れば、やっと引っ越しが決まる。長かった。月末の水星逆行に間に合ってよかった。

いよいよという感じがする。いま当たり前に見ている津山の風景も、当分は見れなくなる。この日誌も、ついに五十話まで到達した。それでもまだ移住してないんだから、道のりが相当長かったことがわかる。ついてきてくれる読者の皆様も、ありがとうございます。百話までには移住しておきたいかな。その内、本になって出版されるんじゃなかろうか。

アクセス解析によると、最初は1、2人も見てなかったが、最近は安定して15人はみてくれるようになってきた。街にでてもブログ呼んでますよとよく言われる。ありがたい話だ。

女将が初めて焼いたグアテマラは美味しかった。これからも焼き続ければ、さらに美味しくなるだろう。寂しさもあり、新しい土地での新たな生活が楽しみになってきた。

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