湘南移住記 第104話 「演説」

今日から、1日あたりのビジターが1000人に行くまで、日曜以外は更新することにします。現在は平均で25人くらい。40倍になるまで楽しみます。最終は10000人!

津波の苛立ち

引っ越しを終えて翌日。三浦には帰らず、横須賀の物件で寝た。チーズバーガーが毎日食べたいと言う女将のために、ドブ板通りに横須賀バーガーを食べに行くことにした。女将が目をつけていた〈Tsunami〉に目星をつけた。

横須賀には名物がいくつかある。ネイビーバーガー、海軍カレー、チェリーチーズケーキなど。ドブ板通りは夜は海兵たちのための街だが、昼は日本人観光客向けに開かれている。これらの名物を出すお店がたくさん並んでいた。

ほんの20年前まで、ドブ板通りは悪の巣窟だったそうだ。路面にバタフライナイフが売られたりしていたらしい。ドブの上に板を置いて歩いたからドブ板通りと呼ばれるようになった。

市の観光地化政策によって、昔に比べてだいぶクリーンになった。それでも、以前のドブ板通りのままでいて欲しい声もあるらしい。

県立大学駅から汐入駅まで電車で行く。駅が近くなり、便利になった。

〈Tsunami〉に着いた。開店前だがお客さんが並んでいる。第一陣がテーブルに着いて、私たちは店の前で放置された。テーブルに着いていいかどうかわからず、立ち尽くす。店員さんに、どうしたらいいか尋ねたが、煩わしそうに少々お待ちくださいと制された。

忙しいのはわかるが、あまりいい接客態度とは言えなかった。別の店員さんに席に通されるが、店員同士が大きな声で怒っていたので、たまらず外に出た。落ち着いて食べれる様子ではない。

隣の〈ペリー〉に入った。客は私たちだけで、落ち着いて食べれた。

元総理との邂逅

女将は、横浜駅から帰りのバスに乗る。なので横浜に荷物を置くことにした。汐入から横浜に向かう。途中、金沢八景で、東京に行くか湘南に行くか迷った。晴れていたので湘南もよかったが、珈琲を飲んでもらいたいので東京に行くことにした。この選択は大きな分岐点になった。

横浜駅に到着。駅構内にコインロッカーを探したが見つからない。一旦外に出る。横浜駅にあるカウンターのみの〈ブルーボトルコーヒー〉で珈琲を買った。女将がおごってくれた。私はシングルオリジン、女将は「ニューオリンズ」という、水出し珈琲にチコリで風味づけしたアレンジコーヒーを頼んだ。女将の定番。

外で珈琲を飲んでいると、黄色い服を着た人たちが集まっている。どうやら自民党支持者のようだ。1時間後に演説の準備をしている。なんと、菅元総理が応援演説に来るようだった。

私は自民党支持者ではないが、物見遊山で見ることにした。聞いてみんちぇえと女将が言った。この時、女将は自民党支持者ということがわかった。私は今、日本に支持できる政党がない。

珈琲問屋で時間を潰し、演説を見た。密を越え、駅前に多くの人が集まっていた。時間と場所柄、サラリーマンが多かったが、若い人もぽつぽつといた。

何人かの演説があった。なんでも鑑定団に出ている鑑定士も応援に来ていた。20分ほどして、菅元総理が現れた。

生で菅元総理を見ると、なぜか、泣きそうになってしまった。隣の女将は実際に泣いていたらしい。

私はどちらかというと菅総理にいい印象ではなかった。コロコロ変わる緊急事態宣言下の方針になにやってんだと感じていた。低下する支持率は、多くの人がその気持ちを抱いていたということになるだろう。

だがこの人は、本当に国民を慮り、行動してきたのだと思う。本物を目にするとそれが伝わってきた。人間とは、不思議なものだ。この人は優しく、傷つきながら仕事をしていた。

この経験は2人にとって大きかった。この経験をしているとしていないとでは、今後が大きく変わっていくはずだ。

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