湘南移住記 第174話 『ファイナルファンタジー5』

ファイナルファンタジー5のアプリをしている。元はスーパーファミコンのソフトで、私が小4のころプレイしただろうか。津山の柳通りにある、〈くらや〉の駐車場でフリマをしていて、なぜかゲームの中古ソフトが売られていた。

値段的に1000円のものが2つ並んでいて、どちらかを両親に買ってもらうことになった。『FF5』と『ライブ・ア・ライブ』だった。私は『FF5』を選んだ。

時間は存在しない

今回遊んでいるのはピクセルリマスターというバージョンで、原作に忠実にドットで再現してあるものだった。

こういうイベントがあった。科学者のシドという登場人物と出会う。彼が開発した技術でエネルギーが賄われていたが、ある人物の謀略でエネルギー炉が暴走し、城が爆発した。

福島の原発事故を想起させるものである。あるいは、FF5は1992年に発売してので、1986年のチェルノブイリ事件を基にしているのかもしれない。

そのイベントが終わった後、次に向かう場所がわからなかった。適当に進んでいくと、古代図書館というダンジョンに辿り着いた。

そのダンジョンをクリアすると、ミドという少年に出会った。彼はシドの孫だという。

会話が進むと、パーティーの1人であるファリスが突然、「シドは今、事故のことがあって落ち込んでるんだ」と言い出した。

ん?シド落ち込んでんの?と私は頭の中に疑問符が沸いた。

大人の頭で整理すると、この違和感の正体は、つまりはこういうことだ。

城が爆発したあと、本来なら落ち込んでるシドを訪ねる必要があった。そこで古代図書館にいるミドに会いに行かなければいけない、というヒントをもらえたはずだ。そのイベントをすっ飛ばしたので、シドが落ち込んでいることを私は知らなかったのだ。

だが、ゲームの登場人物たちはそのことを知っている。ここで私はあるひとつの動画を思い出した。

その動画は時間の概念について2chで語っているスレの音声起こしだった。量子力学、つまり最新の科学や、古今東西の古典を基に、時間に対する考えを述べていて内容が面白く、私は何度も見返していた。

ざっくり言うと、時間は人間の脳が生み出した錯覚で、存在しない。パラレルワールドは最新の科学で実在すると証明されている。つまり、無数の可能性が並列していて、私たちはそこを行き来しているだけだということ。

出来事は並列している

例えば、この文章を読み続けているあなたは、今日の日記がおもしろくなくて、1行目で読むのをやめる可能性があった。ところがあなたはおもしろいと感じて、ここまで読み続けている。

1行目で読むのをやめた世界線のあなたは、既に別の世界にいる。この文章を今読むか読まないかであなたの10年後はなんらかの結果に変化が生じる。

話をファイナルファンタジー5に戻す。ゲームのプログラムのなかに時間は存在しない。ただ順列があって、A(というイベント)を終了すればBが起き、Cに続いていく。

ゲーム上で起きる出来事の順序は、プレイしている私達に、物語の時系列があると錯覚させている。だが、実際はプログラムされた出来事がいくつも存在しているだけだ。

私がイベントをひとつすっ飛ばしたのでストーリー上の論理矛盾が発生するが、登場人物は知るよしもない。

あの時、〈くらや〉で「FF5」ではなく、「ライブ・ア・ライブ」を選んでいた私は、このことに気づかなかっただろう。この気づきを得たか得なかったで、私の人生はさらに分岐している。

言い換えると、私達は意識ひとつで世界線を自由に行き来できるということ。

心一つで世界が変わると言うのは、そういう意味も含まれていると思う。

体調

日曜日。前日よりは体調がましになったので、葉山に自転車で行く。海を見れば気持ちも変わるし、体も良くなるだろうと考えた。

ところが、行ったら行ったでしんどくなった。上皇陛下夫婦が滞在されている御用邸ちかくの海岸に行き、〈Hayama Bread Club〉という天然酵母のパンを出すカフェで食事をする。かかっている音楽が素晴らしい。なにかのミックスをかけていて、Nujabesの「Final View」がかかってあがった。

ベーコンマッシュルームバーガー

いい音といい食事。店内は清潔感もあって、こんなカフェにしようと元気が出た。

自転車で帰る。だがフラフラしてきて、途中でブラックアウトしそうなのを堪えた。これって思った以上に悪くなっているのではないか。

〈No.13〉に顔を出し、帰って休んだ。血尿とまではいかないが、濃い尿が出た。

里芋のお味噌汁と玄米でおじやをつくる。

月曜日。血尿も血便もなし。体もだるくはない。朝、上町の〈パニエ・ド・パン〉で天然酵母のパンを買い求める。もちもちして美味しい。

スパイスカレーとは別に、このパンを使ったヴィーガン用プレートを考えついた。横須賀は外国人が多いし、喜ばれるのではないか。卵はつけずに、三浦産野菜のサラダやアボガドを添えて、珈琲つきで700〜800円くらい。値段は関東基準でつけていく。

いろいろしたかったが、珈琲の焙煎と次の仕事の準備だけに留めた。焙煎はいい感じに果実味が出せたが、大きく美味しくなったわけではない。

野口さんに教えてもらって、グラインダーで砕いた粉を茶漉でふるう工夫を入れている。こうすることによって微粉を取り除き、クリーンカップになる。

次の仕事は横須賀市内のもの。市内のいろんな場所に行く可能性があるらしい。振り返ると、満員電車の通勤がストレスで、体調に影響を及ぼしていた可能性もある。時給は今の仕事より250円下がるが、横須賀のことを知れるし、ラッキー。

夕食は湘南産泥ネギをココナッツオイルと醤油とスパイスで炒めたもの、国産ひきわり納豆、玄米。湘南産泥ネギはそのままでも甘くて美味しい。

夜の9時半に近くのコインランドリーに下着類を選択に出し、この文章を書いて、10時半に取りに行ったらコインランドリーが閉まっていた。夜の11時まで営業していると書いてあったのに。

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