湘南移住記 第199話『ワイン会 pt.2』

金曜日。前日の天気予報では、昼間から空が陰るという。当日になってみると、午後まで晴れたり曇ったりが続く微妙な空模様。

曇っているような、晴れているような、境界線のような日。湿気の塊が鈍く動いているようだった。

お気に入りの帆布のカバンを洗って干そうとして、曇りなので止めていた。

庭に蒔いたルッコラの種が3日目で早くも双葉の目を覗かせている。植物には驚かされることが多い。生きようとする力が強いからだ。

野菜を植えている辺りに、なぜか知らない白い花が咲き始める。育てるのは大変だが、一方で勝手に生えて繁茂する植物たち。

歩いていても、道端に咲く花に気づくようにしている。そういうことが幸運につながると、前の横浜の同僚だった方に教えてもらった。

選別


今日の作業は改装の残りと、厨房の片付け。後回しにし続けた片付けは大量にあった。頼んでいた人が1ヶ月後になるため、ある程度自分でやることにした。

体のだるさと付き合いながら作業を進める。再開まで本当にあともう少し。考えるより先に体が動いている。さいきん、やっと楽しくなってきた。

1年前、三崎に住んでいた頃。身一つで移住してきたので、Twitterで生活用具をもらえないかと募集したところ、横須賀在住の方から大量に頂いたことがあった。

その中から、店で使えそうなものを選別する。それ以外は自分の暮らしにつかう。

お茶請けを乗せるような、扇形のお盆がいくつかあった。珈琲茶碗を乗せれない考える。

この物件に入ったとき、大家さんからホームクリーニングを勧められたが、なぜか断ってしまった。そのことをすごく後悔している。が、自分で綺麗にすることによって有難味も増す一面もある。

2度目のワイン会


今日は世界一周ソムリエ・西上さんのワイン会がある日。今月、2度目。

19:30には西上宅にいなければいけないので、作業を18:00に切り上げ、レンタルしたインパクトドライバーをホームズに返却しに行く。

ついでに、縁側の収納タンスを隠すための白布をさがしたが、無地のものが見当たらない。

記憶の底に、米が浜通に古い生地屋さんがあったことを思い出した。足を運んでみようか。

外は、音楽で言うと、思い重低音のような、圧のある大気がまとわりつく。人々は重苦しさにかかわらず、各々の生活をおくっている。ホームズを出て堀之内駅へ。

19:20ごろ、西上家到着。12畳のリビングスペースに、テーブルと、10席分の用意ができていた。カトラリーと、ステンレスと紙コップのお皿。

先客に、YouTuberのアルパカさん、葉山在住のアンティアーノさん夫妻(仮称)がおられた。アンティアーノさんは日本人だが、ご主人がメキシコ人の方。ひるまずに、How Are You?と英語で挨拶をかました。優しく返答してくれた。

全員が揃うまで時間がかかったので、来た人からワインをあけて、料理をたべることに。

最初のサラダはサーモンをつかったもので、スモークガンで香り付けしたりと、かなり凝っていた。料理がいくつか運ばれる。

マッシュポテトと挽肉とチーズをまぜた料理。


スモークガンをつかったサーモンサラダ
ラムチョップと空豆のペースト
名物になりつつあるカレーとパエリアのあいのこ

フランスやイタリアなど、ワインがつぎつぎあいていく。フランスのワインはフレーバーがくっきりしているが、イタリアのワインは要素が混ざっていて、抽象画に似ていた。その代わり、出汁のように奥行きがある。〈No.13〉の野口さんと珈琲に例えたらなにか、話し合いながらワインを飲んだ。

西上さんは自分の料理とえらんだワインで人を喜ばすのが楽しそうだった。そういうところが、人を惹きつけるんだろうなあ。

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